こんにちはススメです。
この記事では、ボルダリングで使用するホールドの種類とその持ち方を解説していきます。
- 今挑戦している課題に出てくるホールドが持てない!
- なんとか完登できたけど、あのホールド持つの疲れるんだよね…
そんな風に悩んでいる初心者の方向けに、初段クライマーの私が、基本的なホールドの種類とその持ち方を解説していきます!
中級者の方も、なにか発見があるかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください!
すべてのホールドを持つ際に共通すること
ホールドの種類を紹介する前に、ホールドの持ち方として共通することがあるので、まずはそこから解説していきます。
できるだけ多くの指を使って持つ
初心者ほど、ホールドを少ない指の本数で持ちがちです。
例えば人差し指から小指まで4本の指がかかるホールドなのに、3本しかかけずに持つということがよくあります。
単純計算ですが、指5本すべて使った時のパワーが100%だとすると、かける指が1本減るだけで20%のパワー減になります。
逆に言うと、かかっている指の関節や皮膚への負荷が上がるということでもあります。
もちろん、ホールドの付き方や向きなどによって、無理にたくさんの指をかけようとするとかえって動きづらくなったりすることもあります。
ただほとんどの場合であれば、うまくパワーが出ない、負荷が強くなってケガのリスクが高まるなどのデメリットがあるので、できるだけ多くの指を使ってホールドを持つようにしましょう。
親指は添える
前述のできるだけ多くの指を使う理論と近い内容ですが、親指は遊ばせずに、ホールドか人差し指に添わせるようにしましょう。
初心者のうちはなかなかピンと来ないとは思いますが、親指を使うことで背中の筋肉を連動させて使うことができるようになります。
ジムにあるホールドはほぼすべて親指を添えられる形状になっていると思います。
いままで親指を意識して来なかった方は、親指を添えるようにしてみてください。
ホールドの種類別解説
ここからはホールドの種類ごとの説明と、持ち方のコツを解説していきます。
ガバ 一番持ちやすい基本のホールド
明確な定義があるわけではありませんが、ガバっと指を深く引っ掛けることのできる、持ちやすいホールドを指します。
先程の画像で持っていた、白色のホールドなんかがそうですね。
単純に持ちやすいホールドのことを指す場合もあるので、上級者はめちゃくちゃ持ちづらいホールドに対して
「あんなホールド俺にとっちゃガバだよ」
なんて強がってマウントを取ることもあります(笑)
持ちやすい故に適当に持ちがちですが、できるだけ多くの指を引っ掛けて持つように意識してみて下さい。
たくさんの指、たくさんの面積で保持したほうが楽なのはなんとなくイメージできると思いますし、実際力も入りやすいと思います。
カチ 薄いけど意外と持てる!?
指の腹しか掛からないような、薄いホールドのことを指します。
指先を反らすように持つ「カチ持ち」という特殊な持ち方をすることもあります。
特殊と言ってもそんなに難しいものではなく、初心者の方も無意識にできていることも多いでしょう。
反らすだけでなく、90°くらいの角度で持ったり(セミアーケ)、ガバのように指先を伸ばすように持つ(オープンハンド)こともあります。
関節にダメージを与えやすいホールドなので、ガバ同様、初心者ほど多くの指を使って持つことを意識しましょう。
カチ持ちの状態で強く握り込みすぎると、これまた関節にダメージがありますし、すぐに前腕が疲れて登れなくなります。
たくさん触ってみて、自分にとって1番いい持ち方を模索してみましょう。
スローパー のっぺりしていて持ちづらい!
引っかかる部分がなく、のっぺりしたホールドをスローパーといいます。
初心者が一番苦戦するホールドではないでしょうか。
持ち方としては、指や手のひらを密着させて、摩擦力で保持するようにします。
ただ、正直持ち方よりも身体全体の姿勢の方が重要です。
スローパーを持つ際は、ホールドの真下に重心(腰)が来るような体勢を取りましょう。
手で持つというより、全身でバランスを取る、くらいのイメージです。
股関節や肩甲骨の柔軟性も重要になってきます。
また、スローパーを保持する際は摩擦力が重要になってくるので、ブラッシングすることも有効です。
ジムにブラシが置いてあるならそれを借りて、ホールドについている余計なチョークを落としてみて下さい。
急に持ちやすくなることがあります。
高難度課題になると、どう考えても持てないスローパーを持たされたりするので、上級者でも苦戦しがちです。
ピンチ つまむように持つ、親指を使って保持するホールド
ピンチ=つまむなので、文字通りつまんで持つホールドです。
ガバやカチなど登場頻度の高いホールドは最悪親指なしでも持てるので、ピンチが登場すると急に持てなくなるという方も多いのではないでしょうか。
ただ、上達を目指すのであれば、ピンチはもちろんガバやカチでも親指を意識して持つことが必要です。
前述のできるだけ多くの指で持つ理論と同じで、親指も使えるなら使ったほうが安定するためです。
ピンチホールドは親指を意識するのに役立ちますので、今登っている課題にピンチホールドが出てくるのであれば、積極的に触ってみましょう。
ポケット 指への負担大!初心者は避けてもいいかも…
見た目通り、ポケットのような形をしているホールドです。
掛かる指の本数が限られるため、できるだけ多くの指で持つ、という原則が使えません。
それ故に関節や筋肉への負荷が高く、慣れていない初心者が無理して持つとケガにつながる可能性もあります。
正直5級ぐらいの課題にポケットホールドが出てくるのはやり過ぎ(難しすぎ)だとも思うので、絶対にこの課題を完登したい!みたいなモチベーションがない限り、避けてもいいと思います。
ポケットを持つ際は他のホールド同様、親指を使うことと、足に体重を乗せることを意識することで負荷を和らげることができます。
サイドプル 引く方向が重要!
壁に付いているホールドが横向きになっていることがあります。
こういったホールドは、上から下に引っ掛けるように持とうとしても、うまく持つことができません。
初心者はどんなホールドでも上から下方向に引っ張るように持ちがちですが、横方向に引くようにしましょう。
向きが変わっても、前述した、できるだけ多くの指を使う、肘を曲げすぎないの2点は意識しましょう。
アンダー 下向きについているだけなのに持ちづらい!
持つところが下向きについているホールドをアンダーといいます。
アンダーも初心者は苦戦しやすいのではないでしょうか。
持つコツとしては、とにかく重心(腰の位置)を上げることです。
2Lペットボトルが6本入ったダンボールを持って運ぶときのイメージと言って伝わるでしょうか笑
胸や顔くらいの高さで持とうとしても大変ですよね。
腰やそれより低い位置でホールドを持つことになるので、重心は相対的に高い位置になります。
ですので、足で突っ張るようにすると一気に持ちやすくなります。
最後に
今回は基本的なホールドの種類と持ち方を解説しました。
色々とお伝えしましたが、どのような配置でホールドがついているかによって、今回解説した持ち方が当てはまらないこともよくあります。
ですので、いろんな課題を満遍なく登って、色々試してみることが1番大切です。
ホールドの持ち方は意外と奥が深く、筆者も歴5年以上ですが、未だに新しい発見があります。
このピンチホールド、親指の関節使うとめっちゃ持てるじゃん!とかこのポケット頑張れば指4本入るじゃん!とか、ほんとよくあります。
みなさんもぜひ、自分なりの持ちやすい持ち方を探して見て下さい。
一緒に上達目指して頑張りましょう!